ペライチの公式セミナーでスポットコンサルを募集したところ、11組からご依頼をいただいたことがありました。相談内容を見ると、ほぼ全員が集客や売上を伸ばすための助言を求めていました。

始めたばかりの方には「できる方法をいろいろ試しましょう」。少し結果が出た方には「そこに集中しましょう」。すでに売れて忙しい方には「効率化を考えましょう」。言っていることが反対に見えるのは、今どこで困っているかが違うからです。

誰かの成功法則を試してもうまくいかないときは、方法だけでなく、自分がどの段階にいるかも確かめたいんです。

反応がまだないなら、最初から一つに絞らない

僕が住宅営業をしていた頃、よく「全方位営業に行ってこい」と言われていました。まだ経験がなく、どこでどんな反応をもらえるかも分からない。そんな段階で営業先を絞ると、選んだ場所が外れだったときに、それ以外の可能性を試せません。一見すると非効率なんですけど、相性のいい場所を見つけるためには効率がいい。僕はそう考えています。

集客でも同じです。絞りなさい、とよく言われますよね。でも僕がいちばんよく見る失敗は、経験も実績もない段階で最初から絞ってしまうことなんです。Instagramがいいらしいと聞いて、Instagram以外は何もやっていない。そういう方が本当に多い。だからこの段階の方には、考えつく方法はありとあらゆる全部試してくださいとお伝えしています。

媒体ごとに見ている人は意外と重なっていません。同じ内容でも、媒体に合わせて少し整えれば、それぞれへ出して構わないと僕は考えています。試した結果、反応がなかったり、自分に合わないと感じたりすれば、その方法をやめる判断もできます。相性が分かってやめることと、試す前からやめておくことは違います。

この段階でもう一つ向き合うのが、信頼です。実績ゼロの駆け出しより、ちゃんとしたベテランに頼みたい。お金を使う側がそう考えるのは当たり前ですよね。だから信頼のほうを、こちらから取りにいきます。方法は二つです。

一つは、コミュニケーションを密にとって、相手と仲良くなっておくこと。人間は感情を持っていますから、迷ったときはやっぱり親しい人にお願いします。もっとレベルの高い人が他にいると分かっていても、そうなってしまうものなんです。もう一つが、お客様の声をいただくこと。普通に売れたらもらおう、ではなく、声をいただくための商品を最初から作ってしまいます。限定5名、限定3名と人数を区切って、試しやすい形で出す。実績がないから動けないと考えるより、動きながら実績を作っていきたいですね。

Canvaのセミナーも、半信半疑で始めた

僕のCanvaセミナーは、飲み会で「Canvaが得意と聞いたので、詳しく知りたい」と声をかけられたのがきっかけでした。

僕は「そんなに大したことはやっていませんよ。それでもよければ、一回やりましょうか」という気持ちでした。半信半疑で試した結果、思いがけず反応があり、2021年にはCanvaのセミナーだけで3,000人以上に来ていただきました。当時はCanvaを扱う人がまだ少なく、集客の余地があったんです。

僕が先を読んで格好よく動いた結果ではありません。やってみたから、反応があると分かった。自分で試した先に、他の人がまだ手を出していない場所が見つかることもあります。

一方で、僕もいろいろ試しては失敗し、撤退してきました。でも、集客に失敗したことって、案外、誰にも気づかれていないんですよ。失敗したら恥ずかしいと構えすぎずに、合う方法を探していけばいいと思っています。

始めて間もなくても、持っている経験は違う

僕は起業して9日目に、Twitterを通じて56万円の売上を上げたことがあります。1万円のスポットコンサルが6件と、25万円のコンサルが2件でした。だからといって、誰もが同じように短期間で売上を作れるという話にはなりません。

起業したのは年末で、年末年始にSNSを見てもらいやすかったこと、新しいことを始めようと思う時期だったこと、そして僕自身にセールスの経験があったことも要因だと考えています。「起業したばかり」という言葉だけでは、そこまで見えません。始めてからの日数だけでなく、それまでに何を経験し、どんな手応えを得ているかも含めて、自分の段階を考えたいんです。

反応が出たら、伸びた場所へ集中する

いろいろ試した中から反応が出たら、今度はそこへ集中します。何も分からない段階から一つに絞るのと、結果を確かめてから絞るのでは、判断の根拠が違います。

お客様の声も、同じ場所からいただいたものが効きます。たとえば「先日、地元の方がご来店くださって、こんなよろこびの声をいただきました」。いい言葉なんですけど、Xで見ている人には他人事に聞こえるんですよ。自分は近所に住んでいて来店したわけじゃないしな、と。ところが「Xでお見かけして、実際にお願いしたらこんないいものができました」という声だと、Xの人にはめっちゃ刺さります。この人はXからこういう声をもらっているんだ、自分もXきっかけでつながっているから同じようになれるかもしれない。そう受け取ってもらえるからです。

反応が出た場所には、同じ悩みや関心を持つ人がほかにもいるはずです。他の方法を完全にやめる必要はありません。結果が出た場所を優先します。

反応の有無と仕事量に合わせ、広く試す、反応が出た場所へ集中する、同じ成果を少ない行動で出す、の三段階を示した図

売れて忙しくなったら、本格的な効率化を考える

反応のよい方法へ絞ることも、小さな効率化です。それをさらに進めていくと、今度は自分のキャパのほうが先に限界を迎えます。分かりやすいのは、手間はかかるのに価格は抑えた、お値打ちな商品が大人気になってしまったケース。毎月50万円ほしいのに、フルで働いても20万円にしかならない。ここから先は、集客をがんばっても売上が伸びません。ここで初めて、本格的な効率化が始まります。同じ成果を、より少ない行動で出すにはどうするか。それを徹底的に検証する段階です。

たとえばコンサルティングなら、いつも同じ説明をしている部分を動画にして、先に見てもらえないか。繰り返し使っている説明を、ひな型にまとめられないか。経験を積んだからこそ、手間を減らせそうな箇所が見えてきます。

知り合いの経営者に、毎年きちんと売上を伸ばしている方がいます。去年1,000万円だったものが、今年は1,500万円。ただ、1.5倍働いたわけではないんです。いつも全力なのは変わらない。その方が考え続けているのは、去年フルで出した売上を、今年は7割か8割の労力で出せないか、ということなんですね。そうやって空いた余力で、じゃあ次は何をやろうかという話が出てくる。その繰り返しです。

「効率化は、非効率を知らないとできません」

次に探す情報は、今の自分の段階から決める

まだ反応のある方法を探しているのか。手応えが出た方法を伸ばしたいのか。それとも、売れているけれど仕事量が限界なのか。新しい集客法を探す前に、一度ここを確かめてみてください。段階を飛ばして最初から効率化の情報ばかり探すと、まずドツボにはまります。

ただし、段階を問わず集め続けてほしいものが一つあります。お客様の声や第三者の評価、いわゆる社会的証明です。僕だったら、ペライチの公式サポーターといった肩書きもそうですね。自分が何を言うかよりも、他人が自分をどう言っているかのほうが重要です。他人からの評価は、常に貪欲に集めたほうがいいと思っています。


同じ集客の悩みでも、皆さんに同じ方法を勧めるわけにはいきません。誰かに効いた助言が、今の自分にも合うとは限らないからです。まだ手応えを探しているなら、僕がCanvaのセミナーを試したときのように、まずやってみる。手応えが見つかったら、そこへ力を集める。正反対に見えた助言も、自分の段階が分かれば、使う場面を選べます。

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