タイトルを見た人は、まだ本文を読んでいなくても、「きっと、こんな話だろう」と中身を想像します。人は頭がいい生き物なので、タイトルだけで十分にイメージを膨らませてくれるんです。ただ、頭が良すぎるがゆえに、タイトルだけで分かった気にもなります。そこで持ってもらったイメージと中身がずれれば、「期待していたものと違う」となってしまいます。

僕は、セミナーでも記事でも、タイトルで何を期待してもらい、その期待に中身でどう答えるかを必ずセットで考えます。目を引く言葉をつけたら、その言葉を掲げた理由が読む人にも分かるようにしておくんです。

タイトルだけで、話せるテーマが伝わった

ペライチさんの公式セミナーが、まだ企画の段階だった頃のことです。「セミナーをするとしたら、どんなことを話せますか」と声をかけていただきました。

僕が送ったのは、それまで毎朝のビジネスラジオで話してきたテーマのタイトルです。雑談や対談の回を除いて、セミナーに向きそうなものを抜き出しただけで、200件近くありました。

送ったのは、説明を添えないタイトルだけの一覧です。その日のうちに送ると、先方には、その量に驚かれました。

それでもタイトルを見れば、「こういう話ができるんだな」と内容を想像してもらえます。ゼロから大量のセミナー案を考えたのではなく、日々の蓄積をタイトルで見せられたことが大きかったと思います。

これはセミナーに限った話ではなくて、自分の商品も、ブログ記事も、メルマガの件名も同じです。メルマガなんて、読むか読まないかはタイトルで決まってしまいます。

住宅の提案では、図面より先に暮らしを想像してもらう

タイトルを強く意識するようになったのは、住宅営業をしていた頃でした。

提案書の冒頭には、「木漏れ日」や「春の風」、「家族の笑い声」といった言葉を使い、その家での暮らしが浮かぶようなタイトルをつけていました。家のコンセプトを、少し詩のような言葉で表すんです。

トップセールスを何度も取っていた上司も、そこにこだわっていました。図面の良し悪しより先に、「このタイトルは、いけていない。書き直せ」と言われる。「もっと詩を読め」と言われたことまでありました。

間取りや水回りの配置、天井の高さを順番に説明する前に、その家での時間を想像してもらう。タイトルでイメージが浮かぶと、お客様はワクワクしながら話を聞いてくださいました。

だから僕は、タイトルに意味を込めることには、こだわり切りません。それよりも見た人にどんなイメージを持ってほしいかにこだわります。理解できるタイトルと、興味を引くタイトルは別物なんですよね。


「簡単そう」と思ってもらったら、必ず中身で回収する

セミナーのタイトルでは、「自分にもできそう」と感じる言葉や、学んだ結果どんな未来へ進めるのかを意識しています。

何を学べるかは、そのセミナーで得られる知識の話です。学んだ結果どうなれるかは、その先の未来の話で、似ているようで別物です。人は叶えたい未来があって、そのために先行投資をします。だから僕は、未来のほうを見せます。

数字を入れるのも同じ理由です。数字はあらゆる表現の中で、いちばん的確に相手へイメージを渡せます。1と言えば1、4と言えば4で、解釈の余地がありません。「少ないお客様でも法人の案件が取れる」と「50人のお客様で法人の案件が取れる」では、どちらが具体的にイメージできるか、という話です。

ただ、この「簡単そう」は諸刃の剣で、取り扱い注意です。タイトルのイメージに引っ張られて期待値が上がりすぎると、見に来たら期待と違った、ということが起こります。

だから僕は、つけたタイトルを意識した商品作り、セミナー作りを必ずします。タイトルで謳ったことの伏線回収は、必ず自分のコンテンツの中で行ってください。これをやらないと、せっかくいいことを言っていても、嘘つき呼ばわりされます。

数字を掲げたら、その数字になる理由を示す

僕が「集客力が20倍になる」と掲げたときは、セミナーの中で「なぜ20倍なのか」を説明しています。計算や考え方を示して、その数字がどこから来たかを分かるようにするんです。

「人見知りでもできる」なら、苦手だった自分も伝える

「人見知りでもできる」と掲げるときには、僕は自己紹介の中へ、自分が人見知りだった頃のエピソードを入れています。

今の僕だけを見れば、人前でめちゃくちゃ喋れている人に見えます。その状態で「簡単にできますよ」とノウハウだけを伝えると、「長嶺さんだから簡単なんだよね。我々にとっては簡単じゃないよ」となってしまうんです。

だから、もともとは苦手だったこと、その苦手とどう向き合ってきたかを説明します。僕の場合は、リストマーケティングというやり方を見つけたからこそ、今こうして表舞台でも、ある程度人に集まっていただけるようになった。ダメだった頃の自分の話まで丁寧に伝えないと、悲しい誤解が生まれます。

「人見知りでもできる」というタイトルに対して、今うまく話せている自分だけを見せず、苦手だったところからどう進んできたかを示す。そこで初めて、タイトルと話の中身がつながるんです。

タイトルで作った期待を本文の説明で回収する関係を示す図解

書き終えたら、タイトルの言葉に本文で答えているかを見る

今書いている記事のタイトルを見て、そこで掲げていることを、本文のどこで説明しているか確かめてみてください。

数字なら、その数字になる理由。できるようになると伝えているなら、どうしてそう言えるのか。読む人がタイトルを見て抱いた期待に、内容の中で分かりやすく答えます。

最後に見たいのは、そのつながりの分かりやすさです。考察班が検証して、ようやく「ここに伏線が回収されている」と気づくようなものでは意味がありません。初めて読む人が、タイトルで掲げた言葉の理由を無理なく理解できるか。 そこまで丁寧にやると、いわゆる釣りタイトルだとも言われなくなります。

ぜひタイトルにこだわってほしいし、そのタイトルの伏線をちゃんと回収する商品作りにも、こだわってみてください。そうすると、人が集まるコンテンツを作れるんじゃないでしょうか。

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