以前、毎朝のビジネスラジオ「朝ビジ」にゲストを迎えて、夏バテを防ぐ栄養の話をしてもらったことがあります。僕には、その話をできるだけの知識がありません。でも、普段僕の発信を聞いてくださる方には、相性のいい内容だと思っていたんです。
その方に来ていただいたことで、僕一人ではできない話を届けられました。コラボのいいところは、こういうところですよね。いつもとは違う話が聞けるし、僕自身も「そんな考え方をするんだ」と勉強になります。
では、自分のセミナーやイベントで誰かと組むなら、どんな相手を選べばいいのでしょうか。僕が大切にしているのは、お互いのことを知り、リスペクトできる関係があることです。相手の良さを引き出せて、二人だからできる話が生まれる。そんなコラボにしたいんです。
「セミナー2本立て」で終わらせたくない
お互いのことをよく知らないまま話すと、相手が何をしているのかを聞いているうちに終わってしまうことがあります。二人は楽しいかもしれませんが、聞いている方は、ただヒアリングを聞かされているような状態です。
セミナーでも、それぞれが自分の専門領域だけを淡々と話して、「今日は2本立てでした。ありがとうございました」で終わる。それなら、セミナーを二つ聞いたのと何が違うんだろう、と僕は思ってしまいます。
もちろん、その形で人が集まっていれば成功と言えるのかもしれません。ただ、僕はコラボイベントとして、もう少し欲張りたいんです。「この二人の会話は楽しいな。もっと聞きたいな」と思ってもらえる相性の良さも、届けられる価値だと思っています。
普段からある程度仲良くしていると、お互いの得意なことが分かります。だから、相手の良さを引き出したり、二人がそろっているからこそ話せることが出てきたりする。冒頭の栄養の話も、僕にない専門性が、普段の聞き手に合う内容として加わった例です。

僕のコラボは、何気ない会話から生まれることが多い
僕の場合、その関係は普段の何気ないやり取りから育ってきました。あちこちに営業して回るというより、会話の中で「それ、めっちゃ面白そうだから、一緒にやりませんか」と盛り上がって、コラボが決まることが多いですね。
たとえば、高橋貴子さんとは、お花見のバーベキューをはじめ、いろいろなイベントをご一緒してきました。お互いに住宅営業の出身という共通点もあって、昔の仕事の話で盛り上がるんです。その会話の中から、「今度やってみましょうか」という話が出てきました。
仕事以外のつながりがあって、お互いがどんな人なのかを知っている。開催されたイベントだけを見ると、効率よく集客しているように見えるかもしれませんが、その前には、数年かけて仲良くしてきた時間もあるんですよね。
仲良くなるには、普通にSNSでやり取りするところから始めればいいんです。僕がバーベキューの話をよくするので、大きなことをしないといけないように見えるかもしれませんが、そこまで構えなくて大丈夫です。
自分にないものへの憧れだけで組んで、後悔した
ただ、仲良くする相手を考えるときには、気をつけたいこともあります。自分とは全然違う人に、「この人の近くにいれば、今の自分の殻を破れるかもしれない」と憧れることです。僕も、そう思って近づいたことが何度もあります。
自分に足りないものを探していると、自分にはできないやり方で人を動かす人が、すごく見えるんですよ。でも、僕の場合、そういう気持ちから生まれたコラボは、やるんじゃなかったと思う結果になりました。
実際、受注まではうまくいったのに、その後のサポートを一切しない相手と組んだこともあります。仕事に対する感覚が合わないと、売れたからよかった、では済まないんです。僕にとっては、相性の良さを軽く見てはいけないと感じた経験でした。
片方が相手を「利用できそうだ」と下に見ていたり、ずっと自分の宣伝ばかりしていたりするコラボも、うまくいかないと思っています。一緒にやるなら、お互いを尊重して、協力できることが大切です。
専門分野が違っても、栄養のゲスト回のように、自分にない知識を持つ方と組む良さはあります。違う専門性を持ち寄りながら、相手の良さを理解し、尊重できるか。その関係を見たいんです。
そのテーマで、相手の話し相手になれるか
お互いを尊重するには、こちらも相手にとって一緒にやりたい存在である必要があります。「私なんて相手にされませんから」と思うなら、少なくとも一緒に話すテーマについて、相手の話し相手になれるよう、自分を磨くことも大切です。
僕がコラボしてきた方にも、僕よりずっと大きく事業をされている方はいます。事業の規模が同じでなければ組めない、ということではありません。そのテーマで会話ができ、お互いにメリットを感じられることが必要なんですね。
一緒にやってみたい人がいるなら、まずはSNSでも、普段の会話でも、相手の話を聞いてみてください。自分のことを分かってもらおうとする前に、相手を理解する。その積み重ねの中から、「二人でやったら面白そうだね」という話も生まれてくると思います。
僕がまたコラボをするなら、夏バテの栄養の話を届けられたときのように、相手の専門性が聞き手に役立ち、僕自身も一緒に話して学べる形にしたい。相手選びで確かめたいのは、その人の知名度だけでなく、お互いの良さを引き出せる関係かどうかです。

