以前、Canvaセミナーを開いていたころ、年間で3,000人ほどの方が集まってくださいました。ただ、僕一人にそれだけの集客力があったとは思っていません。セミナーをシェアして、動いてくださる周りの人がいたからこその人数です。

ペライチの公式セミナーへ登壇させてもらったことも、僕の集客につながっていました。人や企業と一緒に動くことで、自分の影響力だけでは届かなかったところへ届く。僕は、そういう助けをたくさん受けてきました。

では、自分の商品やセミナーを持つ人が、誰かに「一緒にやりませんか」と声をかけるとき、何を準備すればいいのか。僕が一番気にしているのは、相手を損させない提案をすることです。

自分が一緒にやりたい人だからこそ、相手の利益を考える

僕は、どうですか、どうですかとグイグイ行くタイプではありません。それでもコラボの話をするときは、自分より相手のほうがメリットを感じるぐらいの提案ができないか、事前に考えます。

こちらから声をかけるのは、その人と一緒にやりたいからですよね。僕にとっては、その人とコラボできること自体が、すでに一つのメリットなんです。だから、最初の一回で自分が一番得をする形へ持っていこうとは考えません。

以前、僕が企画していたバーベキューも、単独イベントは一つもなく、全部誰かとの共同イベントでした。バーベキューは自分一人ではできないので、一緒に開く形にしていたんです。セミナーに限らず、誰かと組むことで企画ができることもあります。

相手が「今」ほしいものを、会う前に調べる

相手にとってのメリットは、その人が今ほしいものに応えられるかどうかで考えます。

たとえば、相手は集客力を求めているのに、こちらは新商品の提案ばかりする。「それも欲しいけど、今じゃないんですよね」となったら、話がかみ合いません。将来役に立つかどうかより、まず相手が今何を求めているかです。

だから僕は、ブログやSNS、公式サイト、講演で話している内容などを事前に調べます。相手が何をしたいのか、何に興味があるのか。そこを知らないまま、こちらのやりたいことだけを持っていかないようにしています。

交渉の場へ行ってから「あなたは何が欲しいですか」と、リサーチを丸ごと相手へ任せたら、相手は面倒くさいじゃないですか。面倒くさいと思われた時点で、相手は損をしている。お互いに得をする話をしに来たのに、準備不足で負担を増やしてしまうんです。

相手が今ほしいものを調べ、自分の企画と合う提案を考える。時間と労力をかける価値がある相手かも確かめる。

「協力してください」の前に、一緒にやる面白さを伝える

調べたうえで、自分の進めたい案件と相手の利益がかみ合う方法を探します。僕は、その落としどころをつくることが交渉力の正体だと思っています。

「僕はこういうことを考えているんですが、御社がやろうとしていることと組み合わせたら、こんな恩恵があると思うんです。一緒にやってみませんか」。そんなふうに、相手にとってのメリットから話を始めます。

「僕がこれをしたいので、協力をお願いします」だけでは、相手が動く理由がありません。相手が、おっ、それは楽しそうだなと思える提案にしたい。そのために、分かりやすい図解を用意したり、説明の仕方を考えたりする準備も大切です。

もちろん、声をかけやすいかどうかには、普段の関係性も関わります。見ず知らずの人へいきなり持ちかけるのは難しいので、日頃から仲良くなることも大切にしています。数を打てば当たると、誰にでも同じDMを送るようなやり方は、僕はしません。

一回で取り返そうとせず、組む相手を見定める

僕の経験では、最初は相手のメリットが大きかったコラボでも、うまくいったあとに「こんないい話を持ってきてくれてありがとう」と言ってもらえることがあります。さらに、相手から別の提案をいただくこともあるんです。

だから、お互いに得をする関係が、一回の取引ですべて完結するとは限りません。最初の一回はこちらの負担が大きくても、中長期の関係を考えて動くことはあります。

ただし、そのためには、自分の時間や労力をかける価値がある相手かどうかを見定める必要があります。その人がほかの方とどんなコラボをしているかも見て、一緒にやったら面白そうか、準備の段階で確かめるんです。

先に与えるなら、相手が欲しいものを差し出すことが大切です。相手が欲しがっていないものを渡して、後から「こんなにしてあげたのに」と言ったら、押し付けになってしまいます。キャッチボールをしたいんです。ドッジボールでは困るんですよ。


提案したい相手の発信から、準備を始めよう

一緒に仕事をしてみたい人がいるなら、その人のブログやSNS、公式サイトを読んで、今どんなことをしたいのかを調べてみてください。その希望と、自分の企画がかみ合うところを考えてから声をかける。話し上手でなくても、公開されている発信を一つずつ読むところから準備を始められます。

Canvaセミナーをシェアしてくださった方々や、登壇の機会をいただいたペライチさんとの関わりが、僕一人では届かないところへ活動を広げてくれました。次にコラボを提案するときも確かめたいのは、相手が今ほしいものと、自分の企画がかみ合っているかどうかです。

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