教室を運営する方から、こんな相談を受けました。教えている分野の名前と地域名で検索すると、トップ3に自分の名前が出てくる。検索もされている。それでも、売上は微々たるものだというんです。

この分野には、そもそも需要がないのだろうか。そう疑いたくなる状況ですが、その前に考えたいことがあります。検索に使われている言葉を知っている人は、本当にあなたのお客様でしょうか。

申込みまでの案内に問題がある場合もありますし、事業の分野自体に難しさがある可能性もあります。原因はケースごとに違います。ここでは、専門用語で人を集めた結果、支援したい相手とずれてしまう場合を考えます。

僕のお客様の多くは「リストマーケティング」を知らない

僕はリストマーケティングの専門家です。見込み客にメールなどで継続して情報を届け、必要なタイミングで商品やサービスを選んでもらう。その仕組みづくりを支援しています。

ただ、僕のお客様は、もともと「リストマーケティング」という言葉を知らない人がほとんどです。売上を伸ばしたい、インターネットを使って商売をしたい。その悩みはあっても、解決策の名前までは知らないんですよね。

反対に、この専門用語で検索する人は、すでに知識があったり、自分で調べて解決できたりする可能性があります。僕のサポートが必要とは限りません。専門分野の言葉で人を集めると、同業者や、その分野に詳しい人が来て、依頼にはつながらないこともあると感じています。

同業者からの質問は、「うちのクライアントさんがこういうことで困っているんですけど、どうすればいいでしょうか」といった話になることもあります。正直、なんでその人のお客様のために僕が努力しないといけないんだろう、と思ってしまうんですよね。

同業者同士で専門的な話をするやり応えはあります。でも、僕が初心者に向けて運営するコミュニティ「ゼロリス」で専門的な話ばかりになると、周りの人がついてこられなくなる。だから僕は、同業者の参加は控えてほしいと、ゼロリスに明記していました。誰のための場なのかを、集まる人にも伝えるようにしたんです。

専門家の使う言葉と、お客様の使う言葉は違う。

だから僕は、「リストマーケティング」を中心にした集客をあまりしていません。検索でもその言葉を狙おうとは思っていませんし、SNSでも専門用語を知っている人ばかりを集めようとはしていません。では、その言葉を知らない人とどう出会うのか。僕には、得意な方法と苦手な方法があります。

バーベキューで知り合い、売上の相談が来る

以前の僕は、バーベキューを通じて知ってもらうことが多くありました。参加した方が写真をシェアしてくださり、それを見た人が「この人、どんな人なんだろう」とフォローしてくれることもありました。

中には、「肉屋さんで成功したから、マーケティングを教えるようになったんですよね」と言われたことまであります。そうなるのか、とめっちゃ笑いました。違います。バーベキューは趣味です(笑)。

最初は、僕が何の専門家なのかを詳しく知らなくてもいいんです。「元トップセールスらしい」「売上アップの相談をするとすごいらしい」。そのくらいの認識で僕を知ってもらい、困ったときに相談してもらう。

僕のところには、「とりあえずケイイチさんに相談すれば、何とかなるかなと思って」という方が来ます。そこで初めて、「それならリストマーケティングを始めたほうがいいですよ」という話になります。

先に僕を知ってもらい、必要になったところで専門分野を伝える。

ブログなら、専門分野の周辺にある言葉から出会える

人として知ってもらう以外にも、専門分野の周辺にある言葉から来てもらう方法があります。僕の仕事なら、「売上アップ」「メールの書き方」「コピーライティング」といった言葉です。

こうしたテーマでブログ記事を書き、そこからリストマーケティングの記事へ案内する。そうすれば、専門用語を知らなくても、関係する悩みや関心を持つ人に読んでもらえます。販売ページ一つに周辺の話を詰め込むと分かりづらくなりやすいので、ブログ記事からつなぐ形です。

このブログ集客は、僕が苦手としている方法です。ブログは持っていますが、「ブログで集客する気がない」とバッサリ言われたこともあります。僕自身が得意としてきたのは、人として知ってもらうことと、次にお話しする、人がいる場所へ飛び込むことです。

ブログで取り組みたい方は、検索される記事と、深く知ってもらう記事の役割分担も参考にしてください。入口の記事から専門的な記事へつなぐ考え方をまとめています。

売上を伸ばしたい人が集まる場へ、自分から行く

もう一つ、僕が取り組んできたのが、ペライチの公式セミナーへの登壇です。ペライチには、インターネットで売上を上げたい人が集まっています。自分の専門分野を必要としそうな人がいるところへ、僕から入っていく形ですね。

ペライチでは、ナンバーワン講師として表彰もいただきました。専門用語を検索する人を待つだけでなく、人が集まっている場で活動するのも、僕の得意な集客です。

セミナーの言い方も、ただ「リストマーケティング」とはしていませんでした。「リスト獲得マーケティング」と、少し回りくどい言い方をしていたんです。言葉だけでは分かりづらいので、何をするマーケティングなのかが伝わるようにしていました。

自分のことを知ってもらう。周辺の言葉で記事を書く。必要とする人が集まる場所へ行く。自分の専門用語を知らない人に出会う方法は、検索でその用語を上位に出すこと以外にもあります。

専門用語を知らない人との出会い方。自分を知ってもらう、周辺の言葉で記事を書く、人が集まる場へ行くという選択肢から、必要を感じた人へ専門分野を伝える。

検索順位の次に、「その人はお客様か」を考える

冒頭の教室のように、検索されているのに売上につながらないなら、今ある検索語から考えてみてください。その言葉を使うのは、すでにその分野に詳しい人なのか。それとも、あなたの支援を必要としている人なのか。検索語が分かっているなら、誰が使う言葉なのかを考えるところから始められます。


もし本来のお客様が専門用語を知らない人なら、その言葉だけで待つ集客を変える余地があります。あなた自身を知ってもらうのか、周辺の悩みから記事を読んでもらうのか、その人たちが集まる場へ行くのか。自分が取り組める方法を一つ考えてみてほしいです。

集めたいのは、専門用語を知っている人より、あなたの力を必要としている人です。

僕がバーベキューで知り合った方から売上の相談を受けたように、専門分野の名前を知ってもらう順番は、後でも構いません。検索の上位にいるという事実の先に、誰と出会えているのか。そこまで見ると、次に変えたい集客の方法が見えてきます。

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